ハワイで事業に失敗した会社の共通点【5つの点に分けて解説します】

ハワイに住んでいると、お店の移り変わりが激しいことにいつも驚きます。

「あ、新しいお店ができたなぁ〜」と思っていると、すぐに閉店してしまう。

しかも不思議なことに、「安くて、美味しくて、賑わっているお店」がよく潰れてしまうんです。

お客さんがたくさん来ていても経営が成り立たない理由はどこにあるのでしょうか?

私もハワイでビジネスをしているので、いつもいろいろな企業の手法を勉強させていただいています。

そこで、今回はその観点から見えた、残念ながら失敗をしてしまった企業に共通していた点を5つに分けて考察してみたいと思います。

これから、ハワイ(アメリカ)での事業展開を計画している人の参考になれば幸いです。

ハワイで事業に失敗した会社の5つの共通点

日本ではうまくいっていたやり方がハワイやアメリカでは通用しないケースが多くあります。

うまくいっている企業のやり方は、あぁアメリカに合っていてうまいなと思う部分もありますが、なぜそうなったのか分からない部分もあります。

例えば、ハワイなら丸亀うどん。

実はハワイ出店当初は、多くの人がすぐに撤退するだろうと予想していました。

理由はあんなに安い商品を、ワイキキの出店料が非常に高いエリアに出しても採算が合わないと思われていたからです。

もちろん経営スタイルのお話を伺えば、丸亀うどんが成功した理由は明確だったのですが、失敗した企業の仕組みももっと明確でそれは大きく分けて5つありました。

予想外の出費を計算に入れていない

日本のビジネスを海外に持っていくということは、それらの仕組みを1から作ることを意味します。

各機関への許可申請だったり、従業員への福利厚生だったり、それらの全てが日本とは異なり、その度に出費がかかります。

人材の雇用や店舗の内装は完成しているのに、使う機材のライセンス許可が降りずに営業ができないなんてことも聞きます。

その中でも予想外なのが、アメリカは「保険の代金を支払う為に働く」と言われるほど、日本よりも色々な保険の出費が大きいという点です。

特にハワイ州では労働者の権利が強く保護されていることもあり、雇用者は労働者のために手厚い保険に加入しなくてはなりません。

また裁判大国アメリカだけあって、「女という理由で解雇された!」などで訴えられてしまうケースもあるので、「解雇時に訴えられた時の保険」など、日本では存在しないものもあります。

かけてなくてもいいけど、いざという時のためにしっかり保険をかけておかないと危ない。

自己責任の国、アメリカらしいです。

ハワイでは保険の料金を押さえる為に、パートタイムで働く人の採用率がとても高いですが、そうすると良い人材を採用できない。

いい人材がいないと経営がどんどん悪循環になってしまうことはよくあることです。

なので、人件費は日本の1.5倍は最低限準備しておく必要があります。

そして人件費に加え、保険に悩まされてしまうなんてケースもハワイでは意外と多いんですね!

ハワイの賃料が高い

ハワイ、特にワイキキやアラモアナでの賃料はどこもびっくりするくらい高いです。

もちろん、ニューヨークやサンフランシスコなどワイキキよりも賃料の高い場所はありますが、ハワイはアメリカの中でも屈指の激戦区と言っていいでしょう。

世界中からトップブランドが集結してしのぎを削っている場所ですから仕方ないのかもしれませんが・・・

これは日本とアメリカの不動産に関する法律の違いですが、アメリカでは簡単に賃料を増額することができます。

日本では借主が非常に有利な法律になっているので、賃料を上げることはほぼ不可能なのですが、アメリカでは「来月から賃料上げるからね〜。嫌だったら出て行ってね」と言ったことが簡単にできる貸主に有利な法律になっています。

そのためお店が賑わっているようであれば、その分痛みも早いという理由から、賃料の値上げをされてしまうこともあります。

日本から来た外国企業ということであればなおさら足元を見られやすくなりますので、このあたりのコストをしっかり計算できていないと、大手企業ならまだしも、中小企業はすぐに資金が底をつき退去せざるおえない状況に陥ります。

ちなみにハワイには住居としてもオフィスとしても使えるビルディングがアラモアナとダウンタウンにそれぞれ1つずつあるので、スモールビジネスであればこういう住居件店舗の場所を使うか、郊外の安い物件を探すという方法が現実的です。

ハワイは旅行者がほとんどなので、安くて良いお店よりも、マーケティングが上手でしっかり利益を残せるお店が生き残るので、クオリティや場所よりもいかに観光客に受けるかを意識しているお店の方が成功しています。

ビザを取得してハワイに住むことを目標に投資している

ビジネスマインドとしては本末転倒ですが、ハワイという土地柄が経営者の目線を狂わせます。

ハワイは多くの人にとって住みたい場所ということで、住むために事業展開をしてビザを発行することを目標にしてしまう人も多いです。

その中で一番手っ取り早いものが事業投資です。

その物件を利用して事業を成功できればいいのですが、実はこの考え方が危険というか、多くの方が貴重なお金を失っています。

ビジネスを購入するということは、どんなに収入がなくてもテナント代や管理費などの出費がありますし、もともと前の事業がうまく行かなかった場所を買い取ってやるわけですからリスクは高くなります。

正直、ハワイのM&Aなどで出てきている案件は全然儲からないものばかりでびっくりします。

儲からないと分かっている土地でも高く売れるのがハワイ独特の特徴です。

しかも、いざ撤退するとなっても物件価格が下落したり、売却時になんらかの問題が発生すれば弁護士に支払う費用も発生したりします。

元より利益を出すことを目的とせず、住むことを目的にする場合が多いのでたくさん損をしてしまい、結局帰国せざる終えないという状況になってしまうケースをよく聞きます。

ハワイの不動産は下がらないと言われますが、それでも運用をするとなると利益が出る場所はあまりないというのが現状でしょう。

ハワイにはいい物件はほとんどないので、投資をする際は十分に検討してからやることをおすすめします。

文化や考え方の違う人材を教育することができない

ハワイでのビジネスではこれが一番の問題点です。

日本で当たり前のことは、ハワイでは当たり前ではありません。

ハワイで事業展開する方が1番多く失敗する理由は日本のクオリティでハワイビジネスができると思っているという点だと思います。

いい人材がいなければ、日本から連れて行くよ!と考える人も多いのですが、日本人がハワイで働くためには就労ビザを取得しなければなりません。

たとえ企業が採用を決め、採用された人間が働きたいという思いがあっても、アメリカ政府が「現地の労働者を優先的に雇用させる」という方針があるため、日本人で就労ビザが取得できるのは能力のあるごく一部の限られた人となってしまいます。

そうすると、日本では当たり前に出来ているクオリティが、ハワイの人間を採用しなくてはならなくなり、実現が難しくなります。

現地の人を上手に教育できればいいのですが、やはり時間が経つとどうしても現地のやり方となり、クオリティが下がってしまうことも多いです。

ハワイに住んでいる日本人もハワイ病にかかり、日本にいた時ほどキビキビ働けなってしまうので、やっぱりハワイでの人材というのは永遠の課題なのかもしれません。

多くの飲食店が出店当時は日本の味そのままだったのに、しばらくするとハワイアンのお店になっています。笑

大企業との競争に勝てない

ハワイは収益を得られるエリアが限られており、その狭い場所にお店が集中しているので、競争は年々激しくなっているようです。

主に観光産業による収益なので、米軍基地関係者か公務員の方々を除くと、ほとんどの人が商店かレストラン、ツアーなどの観光業の職に就いています。

実は日本人がハワイに住みたいと思うのと同じように、多くのアメリカ人もハワイでの生活を望んでいます。

そのため、毎年多くのアメリカ人が本土からやってきますが、その3分の1程度の人が1年以内にハワイを離れるというデータがあります。

理由は、物価が高いことと仕事が無いこと。

アメリカ本土に比べて2倍ほどする物価と、アメリカ人でも仕事が無いほど競合する企業。

世界でも屈指の激戦区に外国企業が割り込んでいくというのは、やはり一筋縄ではいかないようです。

今までにないジャンルのお店やサービスであればいいと思いますが、すでに存在するものを競合と争ってやっていくのは非常に難しい場所だと言えます。

ハワイで事業に失敗した例から学ぼう!

最高の環境があるハワイでビジネスをやってみたいという方は多いと思います。

正直、事業をするには失敗するリスクの高い場所ではあります。

でも逆に言えば、ハワイでビジネスを頑張ることができれば、他の国に行ってもうまくやれるはずです。

一定数のお客さんをたくさんの超大手企業が取り合う異様な構図のハワイですが、これからもたくさんの素晴らしい企業が参入してくれたらな〜なんて思っています。

たくさんの撤退してしまった企業を見ていると、皆さん本当に同じような理由で諦めてしまっている気がします。

今回の記事は自分の考えを少しまとめるためにも書き起こしましたが、これからハワイでのビジネスを考えている方がたまたま見てくれて、それがその人の役に立ったら幸いです。

他にも「人生に役立つことを知りたい」という方は、以下で私が人生を通じて実際に体験したことをまとめていますのでよかったら参考にしてみてください。

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