ECサイトとは?言葉の意味と基礎知識【初心者でも簡単に分かるように解説】

ECサイトという言葉をよく聞くけど、ネットショップや通販と何が違うの?という人も多いのではないでしょうか。

私は2008年からECサイト運営を始めたのですが、その頃も現在もEC業界は急成長を続けています。

短期間で多くのことが変わってきたので、様々な概念が存在して少し分かりにくい気がします。

そこで本日のテーマは、

  • そもそもECサイトって何?
  • ECサイト運営するためには何を準備したらいいの?
  • ECサイト運営のおすすめの勉強方法が知りたい

と言う最初の疑問を解決できるお話になっています。

今後アナログビジネスがどんどんオンライン化していくので、ECサイトもますます伸びていくことが予想されています。

この記事はECサイト運営に関して最も初歩的な内容になっているので、これからECサイトを始めたい方の参考になれば幸いです。

ECサイトとは?言葉の意味と基礎知識を解説

ECサイトとは、インターネット上で商品やサービスを販売するWebサイトのことです。

なので、実際は「ネットショップ」や「オンラインショップ」、「通販」も全て同じなんですね。

英語では「Electronic Commerce Site」と言うので、一般的には「EC」とか「Eコマース」と呼びます。

今回「ECサイト」と紹介しているのは日本語でも英語でも通じる1番良いキーワードだと思ったので選びました。

ECサイトは国境のないビジネスなので、細かいことですが、最も多くの人が認識できる言葉を使っていくことが、結果的には最も多くの人に認知されることにつながると思います!

例えば、アメリカで「ネットショップを運営しています」と言っても「ネットショップって何?」って言われてしまうかもしれません。

なので本記事では、通販やネットショップではなく「ECサイト」、SNSではなく「ソーシャルメディア」というどこでも通用するワードを意識して使いたいと思います。

特に海外でもECサイトをやってみたいという人は是非この辺りも意識してみてくださいね。

ECサイトの種類は2つだけ!【並行して運営するのがおすすめ】

そんなECサイトですが、実は分けていくといくつも種類が存在します。

ただ、最低限分かっていればいいものは「ECサイト」と「ECモール」の2つだけです。

ECサイト

ECサイトとは、ホームページを自分で作ってそこで商品を販売をする形のサイトのことを言います。

カラーミーショップやBASEなど、様々な機能が揃っている「ASPカート」と言われるサービスを利用されている方が多いです。

もう少し自由度が高くて細かい設定をしたい人は、WordPressやec-cubeなど「オープンソース」と言われるサービスを使っている人もいます。

この辺りは少し難しい話となってしまうのでここでは触れませんんが、実際にECサイト運営を開始するときは重要な判断となりますので、その時は少しだけ我慢して勉強してみてくださいね!

ECモール

ECモールとは1つのサイト上でたくさんのショップが営業をしているECサイトのことを言います。

Amazonや楽天、ヤフーショッピングなどが大手で利用している方が多いのではないでしょうか。

とにかく販売量が多いが手数料も高いAmazon、手数料は安いけどあまり集客力がないヤフーショッピングなど、それぞれのサイトに特徴があります。

ECサイトとECモールでは特徴が異なるので、どちらも並行して出品すると売り上げが上がるのでおすすめです。

ECサイトを運営するために必要な機能【おすすめサービスをご紹介】

ECサイトの種類が分かったところで、次はECサイトの機能をご紹介したいと思います。

ECサイト運営というのは一般的な小売業に似ています。

ただし、人件費がかからず「24時間365日営業」のできる非常に効率的な小売業ですね!

そんなECサイト運営で、必須となるもの、なるべくはあった方がいいものをまとめてみました。

当たり前のものも多く含まれますが、それはさらっと読み流してくださいね。笑

ショッピングカート(必須)

ショッピングカートは、決済時の「カートに入れる」ボタンから先のページのことです。

この仕組みがないと決済ができないので、必要な機能というよりはショッピングカートのあるWebサイトのことをECサイトと呼びます。

注文確定の確率をアップするためにもしっかりしたショッピングカートを導入するようにしましょう!

初めてECサイトを作るという場合は、多機能でコスパが良いカラーミーショップなどのASPカートがおすすめです。

自分で何かを作るわけではなく、一般的なショッピングカートページが既に完成しているのでお客さんが違和感なく買い物してくれます。

EC経験があって、もっとこだわりのあるものを作りたいという場合はWordPressなどのオープンソースがおすすめです。

例えば、Amazonの「カートに入れる」ボタンのようにシンプルなショッピングページにしたい、コストをかけずに高機能なものを作りたいなど、ASPカートの制限を超えたことができるようになります。

決済サービス(必須)

決済サービスは、クレジットカードや代引き、銀行振り込みなど、利用可能な決済手段のことです。

7割くらいのお客さんがクレジットカード決済、2割くらいのお客さんがコンビニ決済やスマホ決済、残りの1割程度のお客さんが代引きや後払い決済、銀行振り込みなどを利用します。

利用できる決済手段が多いほど販売力は増えますが、固定経費も増えます。

そのため、どのような決済ができるECサイトにするかも悩みどころですね。

私としては売り上げ規模が小さいサイトでは、クレジットカードと銀行振り込みがあれば十分かなと思っています。

と言うのも、かかるコストの割にコンビニ決済やスマホ決済は利用者が少ないですし、代引きは荷物の受け取り拒否をされる方も100件に1件ほどはあるのでトラブルになりやすいからです。

一般的な決済方法であるクレジットカードと、クレジットカード決済ができない方向けの銀行振り込みがあれば、全ての決済が有効だった場合の9割くらいは確保できると思います。

決済を導入することでかかる月額のコストをしっかり計算して、最初の決済代行会社選びを行いましょう!

受注管理システム(必須級)

受注管理システムとは受注から決済、配送までを一括管理するツールのことです。

自身のECサイトを運営して、楽天市場やAmazonにも出店するなど、複数サイトを運営する場合は導入をおすすめします。

そうしないと、Amazonのサイトにも、楽天市場のサイトにも、ECサイトにもログインして情報管理をしないといけないのでかなり大変なことになります。

導入の目安としては、1日のオーダーが50件を超える頃(これは個人的なイメージです)がおすすめです。

業界では「ネクストエンジン」という受注管理システムが1番人気ですが、私はコスパと使いやすさで「EC店長」というシステムを利用しています。

EC店長は知名度はあまりありませんが、機能が優秀な上、コスパが抜群にいいです。

システムも非常にシンプルで使い方を工夫すれば、ほぼできないことはないというくらい機能も豊富ですし、システムならではの難しさもかなり感覚的に操作できます。

受注管理システムもかなりの数があり、それらを色々と試してきた結果なので、よければ参考にしてみてくださいね。

セキュリティ対策(必須級)

ECサイトでは個人情報を完璧に保護する必要があるので、セキュリティ対策はとても重要です。

特に単価が高い(5万円以上)商品を扱うショップの場合は、3Dセキュアを必ず導入するようにしましょう。

これはクレジットカードの利用者が本人かどうか認証するシステムで、100%ではないですが不正利用の多くを防ぐことができます。

これはオプションサービスとなる場合が多いので、利用する決済代行会社に追加で費用を支払うことで利用することが可能です。

私は過去に3Dセキュアを導入していなかったために不正利用で100万円以上商品を取られたことがあるのですが、これは手痛い学びでした。

日本人のクレジットカードをスキミングして、転送代行会社(おそらくここもグル)に商品を経由させてから中国に送ることで法律的に追いかけられない仕組みを作っていました。

ECサイトの弱点はお互いに顔が見れないことが大きいので、セキュリティに関しては十分過ぎるくらいに気を付けましょう!

集客サービス(あると良い)

ECサイトでは、SNSやSEO対策、Web上での広告配信サービスを利用してお客さんを呼び込みます。

ECモールは高い手数料を払うことで集客を代わりにしてくれますが、ECサイトの場合は集客力がないので、集客サービスに力を入れて売り上げを伸ばします。

私は成功報酬型のWeb広告をたまにやっていますが、それ以外は基本的にSEO対策だけです。

SEO対策というのは、ウェブサイト検索に引っかかりやすくすることですね。

どんなにかっこいいECサイトを作って、素晴らしい商品を売っていたとしても、お客さんが辿り着けなかったら商品は売れません。

なので、自然とお客さんが商品を見つけやすくするようにするのですが、その最も効果的な方法はブログやSNSと商品ページを連動させることです。

お金をかけて広告を出すよりも、自分で地道にブログを書き続けたり、SNSで紹介したりする方が効果が大きいと思います。

顧客管理システム(あると良い)

リピーター率の高さがECサイトの最大のメリットなので、顧客管理システムがあると結果が変わります。

しっかり会員情報を管理して、購買履歴からのおすすめ商品をプッシュしたり、ポイントサービス提供で囲い込んだりすることで、リピーターの育成をすると思った以上に売り上げが伸びます。

顧客管理システム(通称CRMと言います)は非常に多くの種類があり、無料のものから月額数十万円単位まで値段がピンキリです。

私の場合は、アメリカ的なマーケティング(対策をしなくても自然とお客さんが来るような仕組みづくり)に力を割いているので、キャンペーンを計画したり、顧客管理をしっかりしてリピーターを重宝したりというのはあまり得意ではありません。

そこで、可能な限りシステムを利用して手間がかからないようにしています。笑

おすすめの顧客管理システムは「HubSpot」で、登録顧客件数は10万人、利用者制限がなく、バックアップもあって無料です。

規模が拡大した時だけ有料プランに変えればいいのですが、中小企業であれば無料の範囲内で十分だと思います。

スマートフォンアプリ(あると良い)

スマートフォンアプリは、スマホ端末での購入や販売促進を強化するシステムです。

専用のアプリがあると、クーポン発行やプッシュ通知などの機能によってお客さんの購買に影響を与えることができます。

アプリを0から作るのはなかなか難しいので、私はレスポンシブ対応のウェブサイトでもいいのかなとは思います。

レスポンシブ(PCとスマホでそれぞれ見やすい形で表示される)とアプリは見た目的には全く一緒ですから。

ここは正直、知名度が抜群で売り上げ規模の大きいサイトだけでいいと思います。

こだわりがあるショップを作りたい場合は是非トライしてみてくださいね。

ECサイトの売上をアップする為の業務効率化

ECサイト運営には様々な業務があるので、作業を効率化することが非常に重要です。

実際にECサイト運営に必要な業務を見ながら、作業を効率化するための方法をご紹介いたします。

商品管理

商品管理は、商品の仕入れと在庫管理をする業務です。

在庫が合わなくなること、商品の送り間違いをすることは非常によくあるので、これは「受注管理システム」を導入することがおすすめです。

システムがない時は、十分過ぎるくらい確認して慎重に行うようにしましょう。

ミスが起こった後の処理は結構時間もお金もかかることになるので、なるべく早めに迅速、正確、効率的な出荷を行えるようにする必要があります。

サイト管理

サイト管理は、商品登録や削除、ウェブサイトの更新といった業務です。

セール情報や季節ごとのイベント、特集ページなどの更新を行うことでお客さんを飽きさせず、サイトを活性化して集客を増やす効果が期待できます。

地味な作業ですが、2ヶ月に1回くらいの頻度で定期的に行うと効果的です。

また、サイトのアクセス分析やSEO対策といったWebマーケティングに関わる業務も行います。

売上管理

売り上げ管理は、ECサイトの売上や入金を管理する業務です。

ある程度自動で集計してくれる部分ですが、「売り上げがどのように推移しているか」の対策だけはしましょう!

ここを確認しておくことで、丼勘定ではなくしっかりしたデータの元、ECサイト運営ができるようになります。

ほとんどは販売管理のためですが、念のため入金の確認もしましょう。

大手企業が相手でも人のやることですので、請求金額が間違っている可能性もあります。

サポート業務

サポート業務は、お客さんからのメールや電話での相談、クレームなどに対応する業務です。

しっかり電話がつながる、素早いメール返答があるECサイトは安定してレビューの評価も高いという特徴があります。

作業効率化のためにカスタマーサポートを撤廃しているところもありますが、やっぱり印象が悪いです。

顧客目線で考えるとコストをかけてもやるべき部分だと思います。

ECサイトではサポート業務がお客さんとの唯一の接点であり、会社の印象をつける部分でもありますからね。

ECサイトは本当に儲かる?ネット売上高の推移

ECサイトという仕組みができて以降、この業界の売り上げは毎年例外なく上昇し続けてきました。

私がECサイト運営を始めた頃は、ほとんどの会社がこの仕組みを持っていませんでしたが、現在はどの企業でも導入しています。

今後もますます世間がリモートワーク化するので、EC業界は以前にも増して設備が整ってくると予想できます。

なので、ECサイトを作りたい、リニューアルしたいと思っている方は1分でも早く動いた方が良いです!

2018年1月〜12月のEC流通総額

こちらの表は、エンパワーショップ株式会社さんが発表している有名なEC業界の流通総額(2018年度版)です。

経済産業省の統計によると、2018年度の日本国内のEC市場規模は以下の通りとなっています。

B to C : 18.0兆円(2017年: 16.5兆円、2017年比: 8.96%増)

B to B : 344.2兆円(2017年: 318.2兆円、2017年比: 8.1%増)

2019年1月〜12月のEC流通総額

2019年も安定して多くのショップで10%の伸び率があります。

楽天やヤフオクは成長が止まってきていますが、Amazonやヤフーショッピングはそれを大きく上回る伸び率です。

実店舗からECへ進出する流れはますます加速しており、大手スーパーのネットスーパー参入が最たる例です。

逆にECサイトから実店舗への来店に繋げるやり方に取り組んでいる企業もあります。

また、スマートフォンの普及もECサイトには追い風で、スマートフォン経由での売買は約40%まで上がってきています。

ECサイトの10年後

今のところ順調に成長している業界ですが、10年後の未来はどうでしょうか?

これからECサイト販売を始めても出遅れていないのか気になりますよね。

今までのEC市場の変化と未来予想を以下の記事にてまとめてみたので、良かったらこちらも参考にしてみてください。

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ECサイトの勉強におすすめの書籍

最後に私が実際に読んでおすすめできると思った書籍を2つご紹介いたします。

先輩がやさしく教えるEC担当者の知識と実務

ECサイト運営を始める上での入門書としてはベストの1冊です。

著者がECの総合支援をしている会社さんなので、情報も正しく、必要なデータがしっかり詰まっています。

ECサイトの本はうまくいった人が独自の成功体験をもとに語っている内容も多く、割と当たり外れが多いのですが、こちらの本は分析に基づいた解説が多いので良い勉強になると思います。

まんがでわかる ECビジネス

ECサイト運営初心者が陥りやすい失敗なども分かりやすく書かれている指南書です。

漫画なので簡単に読めてしまうのですが、内容は原点回帰と言うか、EC歴10年以上の私でも再確認できる点や学べる点が多かったです。

ECはもちろん、商売というものを分かりやすく教えてくれる本だと思います。

ECを理解して質の高いサイトを作ろう!

以上、いかがでしたでしょうか?

ECサイトは習うよりも、どんどんいじった方が良いので、是非素早く動いてみてくださいね。

本記事の内容は知っておくことで将来的に失敗することを減らすことができると思います。

「売れるECサイトを作りたい」という方は、以下でECサイトに関するノウハウをまとめていますのでよかったらご覧ください。

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