ECサイトのかご落ちが起こる原因と対策【最大売り上げ10%アップ】

ECサイト運営では、「かご落ち対策」というものをすると非常に効果的です。

かご落ちとは、「ECサイトでお客様が、カートに入れた商品を買わずにページを閉じてしまう」こと。

このかご落ちですが、アメリカのBaymard Institute社の統計によると、なんと約7割もあるというデータが出ています。

つまり、商品が10個カートに入れられているのに、実際に購入完了するのは3個だけということです。

そこで本日のテーマは、

  • かご落ちの原因と対策10選
  • かご落ち対策のできるツール

という内容で解説をしたいと思います。

私は実際にこの対策をすることで約7%のお客様から商品を買ってもらうことに成功しました。

これはちょっとした工夫をするだけでできることなので、是非トライしてみてくださいね!

かご落ちの10個の原因と対策

実は圧倒的に1番多いかご落ち(58.6%のユーザー)の理由は「私はただ閲覧していただけ/購入する準備ができていない」というもの。

つまり、ウィンドウショッピングに近い感覚で見ているユーザーで、かご落ち対策の効果があまりない客層と言えます。

しかし、残りの40%ほどのかご落ちは、以下で紹介する10個の原因をしっかり対策することで防ぐことができます。

送料・税金・手数料が高い

対策できるかご落ちの原因で最も大きい約50%がこちらの理由。

商品の購入画面で送料や手数料を知ると、想定外の出費に購入をやめて離脱してしまいます。

ここでできる対策として重要なのは2つで、「消費税込みの価格設定」をすることと「送料無料」を作ることです。

まず消費税込みの価格設定にすることは、現在はほぼ当たり前(販売する場所によっては必須化されています)となっています。

例えば、カートに入れるときに10,000円と表示されていたのに、決済画面では11,000円(消費税込み)となるとかなりの確率で離脱されてしまいます。

なので、もしこの設定ができていない場合は、ショップページを税込み価格で表示するようにしましょう。

意外とやっていない人が多くて効果が大きいのが、「〇〇円以上で送料無料」という形です。

私の経験上、この設定をすることで客単価が上がり、購買率も上がるのでかなり有効な方法だと感じています。

理想はAmazonのように2,000円以上など安い方がいいですが、一般的には5,000円か10,000円が無難なところかと思います。

海外の商品を扱っている方は関税の関係で16,000円以上を送料無料にすると効果的です。

アカウントを作らなければいけない

アカウント作りを面倒に思うお客様は、購入前に離脱する可能性が高いです。

正直言って、私も訳のわからないサイトに個人情報を登録することは嫌です。

同じ商品がAmazonやヤフーなどの大手ECモールでも販売されているのであれば、多少高くてもまずそちらで購入すると思います。

そのくらいアカウントを作ってもらうことは敷居が高い作業となります。

対策としては、アカウント登録を不要にすることや、アカウント登録するメリットを提示することがあります。

Amazonと連携できるAmazon Payなどを導入してお客様の手間を減らせたり、アカウント登録者だけが使えるクーポン等のメリットを伝えるなどがあります。

ライン登録をしてもらうと○○円引きなどの仕組みはかなり有効で、多くのお客様がリピーターになってくれます。

購入するのが複雑なシステムになっている

購入が完了するまでに手間がかかるほど、面倒に思えて離脱に繋がります。

なので具体的な対策としては、入力を可能な限り簡単にできるようにサイトを整えたり、手順の可視化をしたり、商品ページでの決済を可能にしたりします。

入力項目については1行増えるごとに離脱率は約10%増えると言われています。

何度も画面が遷移したり、URLが違うページに移行したりすると、人によっては詐欺サイトに転送されたと怖くなる人もいます。

なるべく必要最低限でシンプルな購入フォームにすることが望ましいと思います。

また、購入までの手順がどこまで終わったか、可視化をさせることも効果的でしょう。

合計注文金額が事前に確認できない

1つ目の原因と似ていますが、やはり商品代金と別の費用がかかるのはマイナス点です。

確かに最初の金額が安く見えれば、多くの人がカートに入れてくれると思います。

でも、結局ほとんどの人が離脱してしまったら意味がありません。

なので、事前に合計金額を案内をするような仕組みにしましょう。

商品説明文に追加で必要な費用を分かりやすく明記して、カートに入れる段階では合計金額が閲覧できるようにすると離脱率が下がります。

配達まで時間がかかりすぎる

これは初歩的なことですが、配達まで時間がかかるのは大きな離脱を引き起こす原因の1つです。

特に、母の日などの使用時期が明確な場合やプレゼントで渡したい場合などは確実にマイナスに捉えられます。

実例として、私が以前到着まで2週間ほどかかる海外在庫商品を国内在庫にして即日配送を始めたところ、すぐに売り上げが3倍以上に伸びました。

そのくらい配送時間は大切な要素です。

なので、商品到着までの目安をしっかり記載することに加えて、なるべく早く配達できるようにすると良いと思います。

商品取り寄せの場合は、必ずその具体的な日数も記載するようにしましょう!

サイトが信頼できない

クレジットカードの不正利用を懸念する人は実はとても多いです。

サイトが信頼できないと、カード情報の入力を躊躇し、結局は離脱してしまいます。

対策として、安全なサイトであることをアピールする必要があります。

SSL化(httpsにする)はもちろん、具体的なセキュリティ対策をサイトに明記して、お客様にとって安心してもらうことが重要です。

利用しているクレジット代行会社を説明すること、Google Pay・Apple Payなどの他社の決済機能を利用することも有効だと思います。

そうすることで、カード情報や個人情報を入力したくない客層も取り込むことができるようになります。

サイト内にエラーがでる

これもありがちなのですが、サイト内でエラーが発生しているページがあると、お客様が不安になります。

自分の場合で考えても、エラーページや誤字脱字があるようなサイトは信頼できないですよね?

なので、サイトは常に更新を心がけ、変なエラーが起こっていないか定期的にチェックすることが大切です。

エラーはちょっとしたことが原因で起こるようになるので、エラーが出ないような完璧なサイトを作り、運営がしっかりしていることをアピールしましょう。

返品・返金システムが不十分

返品・返金に関する記述がないと、不安を感じて購入をやめるお客様もいます。

分かりやすい場所に返品・返金ルールを記載し、安心して購入できる環境を整えることが重要です。

基本的にはAmazonのように顧客重視で、100%返金や返品を受け付けるような仕組みが良いと思います。

サイトにいかなる理由でも100%返金と記載すると、売り上げはかなり上がります。

一方で本当に返金を求める人の数は100件に1件以下なので、メリットの方が明らかに大きいと思います。

また、もしこの返金精度を悪用する人がいれば、その人をブラックリストに登録すれば問題ありません。

支払い方法が選べない

希望する決済方法がない場合は離脱を引き起こしてしまうことあります。

決済の約70%がクレジットカード、約20%がコンビニ払いやスマホ決済など、残りの約10%が銀行振り込みや代引きなどが利用されています。

なので、少なくともクレジットカード決済は導入しましょう。

支払い方法を増やすことで、お客様の離脱率を下げることができます。

クレジットカードのエラーがある

支払い方法がクレジットカードの時、決済エラーで購入できない場合があります。

クレジットカード決済代行会社は大手で、問題が少ない会社を選びましょう。

手数料や利用できるブランド(VISA、MASTER、JCBなど)も異なるので、サイト規模に合わせて利用するサービスを考えることも重要です。

特にこのような顧客情報に直接関わる機能は十分に注意して取り扱いましょう。

かご落ち対策のできるツール

上記では、どのようにすればかご落ちを防げるのかを解説してきました。

ここからは、実際にかご落ちしてしまったお客様を復活させる方法を解説したいと思います。

この対策をすることで、平均3%、最大で10%のお客様が戻ってきてくれます。

かご落ち対策ツールを導入する

かご落ち対策で最も有効なのはツールを導入することです。

かご落ち対策ツールは非常に多くあり、値段もピンキリなので、実績で選ぶのが良いかもしれません。

機能として重要なのは、

  1. かご落ちリマーケティング広告を出すこと
  2. かご落ちメールを送ること
  3. Amazon Payなどのポップアップオプションがあること
  4. かご落ちのデータを収集できること

の4つです。

具体的には、

  • かご内に商品を入れたままのユーザーのネット上に、独自の広告を出して通知する機能
  • お客様がサイトから離れた後に自動でメールを配信できる機能
  • 他社の決済を利用して、フォーム入力やアカウント登録をすることなく購入できる機能
  • かご落ち対策を行ったことの効果を実際に閲覧できる機能

が主なかご落ち対策ツールの利用方法です。

WordPress用プラグインをいれる

ECサイトをWordPressで運営している場合はかご落ちを防ぐプラグインを入れる方法もあります。

おすすめのものとしては、

  1. Woo Commerce(Abandoned Cart Life for Woo Commerce、Follow Ups、Mail Chimpなど、かご落ちに関するプラグインが豊富)
  2. zipaddr-jp(フォーム入力時郵便番号から住所が自動入力できるプラグイン)
  3. Amazon Pay(決済でAmazonPayを使用するためのプラグイン)
  4. Stripe Payments(決済でクレジットカードを使用するためのプラグイン)
  5. google tag manager for wordpress (通常のアナリティクスに加え、eコマース設定をオンにするとアクセス解析ができる)

などがあります。

WordPressのプラグインは設置がちょっと難しい部分はありますが、値段は無料もしくはかなり安く、選択肢も多いことが特徴です。

ECサイトのかご落ち対策で売り上げアップ!

以上、ECサイトのかご落ちが起こる原因と対策についてご紹介させていただきました。

かご落ちは、具体的な対策をすることで規模の大きいサイトほど大きな売り上げアップが見込めます。

1つ1つの対策には手間がかかりますが、やることでデメリットになることはないので、ぜひトライしてみてください。

「売れるECサイトを作りたい」という方は、以下でECサイトに関するノウハウをまとめていますのでよかったらご覧ください。

関連記事

本記事は、「ECサイトの作り方」について業界最先端のノウハウを基礎から応用までまとめた内容となっています。 EC構築や運営方法、年商10億円を超える上級者向けの技まで、ECの全てを詰め込んでいます。 他人の成功事例紹介ではなく、[…]

>株式会社ファンセンスの公式ラインアカウント

株式会社ファンセンスの公式ラインアカウント


株式会社ファンセンスのラインに登録してみませんか?

ハワイアングッズ専門店「アロハショッピングセンター」
ハワイの日帰りオプショナルツアー「アロアロトラベル」
ハワイの買い付け代行サービス「ハイジャパン」
世界を旅するプライベートツアー「せかとら」

で使えるクーポンやプレゼント企画など、お得になる情報だけを配信!
弊社のサービスを是非お得にご利用ください。
電話やチャットでのお問い合わせにも対応しています。

CTR IMG