ECモールってたくさん種類あって、どれが良いか分かりにくいですよね。
基本的には売り上げが出やすいECモールのTOP3である楽天・Amazon・ヤフーショッピングに出店するのが王道ですが、果たしてそれが正解なのか?
そこで本日のテーマは、
- 大手ECモールの特徴や売上金額、出店コストを把握したい
- 最も効率的で稼ぎやすい場所に出店したい
という方の疑問を解決できるお話になっています。
実は私は自分でECサイトを構築することから始めたので、初めてECモールに出店した時の売り上げには衝撃を受けました。笑
実際の出店経験からメリットもデメリットもたっぷりと比較した結果をお伝えしたいと思います!
ECモールの売上金額と成長率を比較
まず最初にEC業界は過去10年以上、一度も下降することなく伸び続けています。
その市場は2019年に20兆円規模まで拡大しており、今も毎年5%以上の伸び率を維持しています。
今後も間違いなく伸び続けると言われています。
楽天、Amazon、ヤフーの3つでEC業界全体の売上の5割
そんな巨大な市場となったEC業界ですが、その売上の約半分を占めるECモールが楽天・Amazon・ヤフー(ヤフオク&ヤフーショッピング)の3つです。
それぞれの売上と成長率を比較してみましょう。
楽天市場
楽天の市場規模は約3.5兆円で業界1位となっています。
ただ、これは楽天トラベルなど他ののサービスも含まれているので、実際には1位ではなくAmazonに次ぐ2位の規模と言われています。
成長率は104%程度となっていて、ここ数年の成長率は少し下がりました。
それでも成長を続ける理由は、楽天の成長というより市場の拡大による影響が大きいからです。
Amazon
Amazonの市場規模は2.7兆円で業界2位の数字となっています。
Amazonは正式な数字を公開していないので、この数字は最低限のものとなっており実際は日本で最も市場規模が大きいECモールだと言えます。
成長率は135%程度で、まだまだ今後も拡大していく雰囲気があります。
他社ECモールの伸びや手数料の高さから脱退する事業者が増えそうなので、今後の成長は少し緩やかになりそうです。
ヤフーショッピング
ヤフーショッピングの市場規模は8000億円となっています。
ヤフオクも8000億円規模なので、合わせると1.6兆円程度になり業界3位となります。
ヤフオクはメルカリの出現により成長率がマイナスとなっていますが、ヤフーショッピングは125%程度の成長率があります。
ただ、すでにその成長率が伸び悩み始めており、今後どのような事業展開をしていくか注目されています。
この10年、成長率がマイナスの企業はほぼ存在しない
EC業界はその急激な成長から、ほとんどの企業の業績が上がり続けています。
その中で、業績が下降したものとしては楽天市場とヤフオクの2つのみです。
楽天市場が伸び悩んでしまった理由は、Amazonとヤフーショッピングの追い上げによるもの。
あとは、カスタマーサポートやシステムなどのレベルに対するコストの高さ、ルール改正などが不満で辞めてしまった人が多かったためではないでしょうか。
ヤフオクが伸び悩んでいる理由は、メルカリの追い上げによるものです。
出店の手軽さや現代風のコミュニケーションツールとしたことがヤフオクの弱点を見事にカバーしています。
ちなみにメルカリは近い将来、ヤフーを抜き業界3位&1兆円産業に成長しそうな雰囲気です。
販売実績はほぼECモール、多少のASPカートという構図
現在のところ、販売が強いのは圧倒的にECモールで、それをASPカート型のECサイトが追随する形になっています。
ちなみにASPカートではMakeShopが1位、カラーミーショップが2位、フューチャーショップが3位となっています。
売上は、MakeShopが約1500億円、カラーミーショップが約1300億円、フューチャーショップが約1100億円といった感じ。
どのASPカートも110%程度の成長率となっており、EC業界の成長とともに伸びている印象です。
ただ、やはりECモールと比較するとまだ10分の1にも満たない規模なので、今後伸びてくるといいなと思っています。
こちらの記事ではTOP3にフォーカスして執筆していますが、4〜10位も別記事にてご紹介してます。
TOP10を検討されたい方は是非合わせて参考にしてみてください。
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ECモールの大手3サイトの特徴比較まとめ
ここからはECモールの出店コストや売れ方、システムの特徴などをご紹介します。
実際に出店をした結果もご案内しますので、今後出店を考えている方は是非このデータを参考にしてみてください。
楽天市場の特徴やメリット・デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
売上高3兆円以上の集客力&ブランド | システムやサービスが使いにくい |
ポイント利用のリピーターを取りやすい | 出店料・手数料が高い |
出店者の20%が月商300万円以上 | 業績が衰退していっている |
キャンペーンでは売上が上がる | 使わない無駄なサービスにお金がかかる |
楽天市場には様々な出店プランがありますが、一般的な規模で運営をする場合は月額5万円程度が必要になります。
そこに販売手数料やクレジットカード手数料などが追加されていくので、システムとしては売れれば売れるほど割安感は強くなります。
手数料は平均すると15%程度はありますが、月商300万円以上が売れるショップであればメリットの方が勝ってくるので、大型ショップ向きかもしれません。
集客力が強く、簡単に売上が上げられる一方で、様々な必要のない機能(専属のアシスタント、出店に関する勉強ツールなど)も強制的にセット料金に含まれているため出店コストが高いという特徴があります。
売れるモールではあるものの出店者に厳しい強気経営なので、今後の成長率にはあまり期待ができなさそうです。
Amazonの特徴やメリット・デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
販売開始日から、たくさん売れる | 手数料が高い |
出品が3クリックで済む | 競争が激しい出品システム |
FBAの仕組みがすごい | 制約が厳しい |
キャッシュフローが早い | Amazon.co.jpが最強のライバル |
Amazonは無料の小型出店と月額5千円程度の大型出店がありますが、月に50個以上商品を売る場合は大型出店の方がお得です。
最大の特徴はそのシステムで、商品の販売から梱包、発送まで全てを安価で代行してくれるFBAや販売開始日から商品が売れるマーケットプレイス型の販売形式は他社には真似できません。
販売手数料は15〜18%程度と非常に高いものの、その販売力は日本でダントツ1番なので販売実績を作りたい方にはおすすめです。
一方でシステムが優秀すぎるために、過去に出品禁止になったアカウントを使っていたパソコンなどでログインすると自動で紐づいて違うアカウントも出品禁止になってしまったり、出荷遅延ではないのにそう判断されてしまってペナルティを受けるなど、大企業ならではの融通の効かなさはあります。
顧客ファーストなので出品者にはなかなか厳しい時もありますが、その分圧倒的に売ってくれるので多くの企業が利用しています。
ヤフーショッピングの特徴やメリット・デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
後発組ならではの機能とサービス | 集客力が若干弱い |
手数料が安い | レビューの融通がきかない |
ポイントの影響が大きい | 出店数が多くて商品の露出が難しい |
出店の制約が少ない | PRの使いこなしに時間がかかる |
ヤフーショッピングの出店料は無料となっています。
手数料は7〜8%と非常に安く、今から初めてECモールに出店する人にはおすすめです。
後発組ということでより機能やサービスに力を入れて、他社よりも安い手数料、顧客メールアドレスに対する制約など顧客側と出品者側とのバランスが取られた仕組みが完成しています。
ポイントシステムが強く、毎月5のつく日などは楽天やAmazonにも負けない販売力があります。
システムが若干古く使いにくい、悪質レビューの対応がないなど細かい不便性はありますが、安定して販売力もあり優秀なモールだと思います。
大手3モールの販売実績を比較
ここからは実際に同じ商品を同じ価格で販売した場合にどのくらいの販売実績があるかをご紹介します。
広告出稿をなくし、条件を揃えた場合の販売力となります。
商材、販売方法によっても当然結果は変わるので、あくまで参考程度にお考えください。
販売力でECモールを比較
同じような販売対策を行なった場合、私たちの場合は、商品の販売力が「Amazon>楽天市場>ヤフーショッピング」となりました。
Amazonが1000万円売れたとき、楽天市場は600万円、ヤフーショッピングは400万円くらいのイメージです。
しかしこれはSEO集客のみでの結果なので、広告やイベントをうまく使えば楽天市場やヤフーショッピングでもAmazonと同じくらい販売することは可能です。
また、リピーターがつきやすいのも、マーケットプレイス型のAmazonではなく、店舗型の楽天やヤフーショッピングとなります。
ちなみに一般的には、Amazonと楽天市場は同じくらいの販売量、ヤフーショッピングはその半分とよく聞きます。
利益率でECモールを比較
商品を販売して利益率が高かったのは「ヤフーショッピング>Amazon>楽天市場」となりました。
ヤフーショッピングは手数料がダントツで低いので、同じ値段で売った場合はあまり売れませんが利益は大きくなります。
一方で大量に売れたAmazonと楽天市場だとたくさん売れたAmazonの方が利益が残りました。
楽天市場の場合、大きく売れるほど手数料が安くなる仕組みなので、Amazonと同じ売り上げがあった場合は楽天の方がお金が残ったと思います。
例えば楽天市場の売り上げが100万円だった場合の手数料は15%くらいですが、1000万円であれば9%くらい、1億円であれば6%くらいの手数料になります。
なので大手企業ほどAmazonやヤフーショッピングではなく楽天市場に出店する傾向があります。
個人事業主や中小企業の場合は、Amazonやヤフーショッピングである程度売れる仕組みができたら楽天市場にも出店すると良いかもしれません。
自分の商品と相性が良いモールに出店をしよう!
以上、ECモールの大手3企業の比較はいかがでしたか?
この3つのモールで全体の売り上げの9割以上となる人も多いと思いますが、あえてこのECモールを外して運営をする人もいます。
利益率や自分との相性も考えて販売する場所は決めればいいと思います。
是非、良いECサイト&ECモール運営をしてくださいね。
「売れるECサイトを作りたい」という方は、以下でECサイトに関するノウハウをまとめていますのでよかったらご覧ください。
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